「薬屋のひとりごとって、もう完結してるの?」
「今、何巻まで出てるの?」
──その検索ワードの背後には、たぶん“もっと知りたい”という静かな熱がある。
猫猫(マオマオ)の冷静さと優しさ、壬氏(ジンシ)の複雑なまなざし。
彼らの物語が、いつの間にか自分の中に根を張っていて、ふとした瞬間に続きを求めてしまうのだと思う。
『薬屋のひとりごと』は、小説・漫画・アニメと広がる作品世界の中で、少しずつ違う顔を見せてくれる。
今回は「漫画」に焦点をあてて、連載状況や巻数、完結の有無まで、現在の“今ここ”を丁寧に追っていきます。
好きだからこそ、ちゃんと知っていたい。その気持ちに応えるように、この記事を綴ります。
- 『薬屋のひとりごと』漫画がいつから連載されているのかがわかる
- 何巻・何話まで刊行されているか、現時点の進捗がわかる
- 「漫画は完結してるの?」という疑問に対する最新の答えがわかる
- アニメは原作漫画のどこまで進んでいるのかが把握できる
- ビッグガンガン版とサンデーGX版の違い・現在地も理解できる
『薬屋のひとりごと』漫画は完結してる?
2025年現在、完結はしていない
2025年5月現在、『薬屋のひとりごと』の漫画は完結していません。
むしろ、両出版社のコミカライズがそれぞれ中盤〜終盤に向かって動き出している段階です。
ビッグガンガン(スクウェア・エニックス)版では第15巻まで、
サンデーGX(小学館)版では第19巻まで刊行されており、いずれも連載は継続中。
どちらの漫画版も原作小説をベースにしながら、それぞれのタッチや間合いで、猫猫の物語を紡いでいます。
続きが読みたい、でも完結していない──。
そんな宙ぶらりんな気持ちに、ときどき胸がざわつくけれど。
「物語が終わらない」って、実はすごく幸福なことなのかもしれません。
原作小説・漫画版ともに連載継続中
さらに言えば、原作小説自体も現在進行形で続いています。
つまり、“どこまでが最終章になるのか”も、いまはまだ誰にも見えていない。
それは、キャラクターたちが“今を生きている”という証拠でもあります。
完結という「終わり」を待つよりも、
今というページを一緒にめくること。
その感覚を味わえるのが、連載中の物語の醍醐味かもしれませんね。
漫画『薬屋のひとりごと』は何巻・何話まで出てる?
スクエニ版(ビッグガンガン)の最新巻数・話数
『薬屋のひとりごと』の漫画には、2つの版元による連載があります。
まず1つ目が、スクウェア・エニックス(ビッグガンガン)版です。
こちらはねこクラゲ先生による作画で、猫猫の可憐さや柔らかな描線が魅力的なコミカライズです。
2025年5月時点での最新刊は「第15巻」。
雑誌連載の話数で言えば、およそ70話前後まで進行しています。
謎解きの緻密さや宮廷の空気感を丁寧に描きながら、物語は中盤から後半へと向かい始めている印象です。
サンデーGX版の最新巻数・話数
もう1つのコミカライズが、小学館の「サンデーGX」版です。
こちらは作画を倉田三ノ路先生が手がけており、少しシリアスで写実的なトーンが特徴。
2025年5月現在、第19巻までが刊行されており、連載話数としては100話を超えています。
原作小説に忠実で、展開もじっくりと進むため、「読み応え」を求める読者に好評です。
巻数・話数の違いに注意しよう
2つの漫画版は、どちらも『薬屋のひとりごと』というタイトルですが、話の構成や演出、描かれる順番が異なる部分もあります。
たとえば同じ事件でも、描かれる角度やテンポが異なるため、“違う楽しみ方”ができるのが魅力です。
ただし、巻数と話数の進み方が違うため、「どこまで読んだか分からなくなった…」という人も少なくありません。
購入の際には、どの出版社の版なのかを確認するのが確実です。
『薬屋のひとりごと』漫画はいつから始まった?
漫画版の連載開始は2017年から
『薬屋のひとりごと』の漫画連載は、2017年にスタートしました。
原作小説が静かな人気を集め始めた頃、2つの出版社がそれぞれ別の作家と組んでコミカライズを始めたのです。
– ビッグガンガン版(ねこクラゲ作画):2017年5月より連載開始
– サンデーGX版(倉田三ノ路作画):2017年8月より連載開始
それぞれが独自の表現で原作世界を描きながら、多くの読者に“漫画から入る”という選択肢を与えました。
2つの出版社で同時展開が始まった理由とは?
この“同じ原作を別の出版社が同時期に漫画化”という現象は、実はかなり珍しいものです。
その背景には、原作小説の権利を「複数メディアで展開可能」な形で契約していたという事情があります。
つまり、ひとつの世界観に対して、異なる「目線」や「演出」でアプローチしていいという柔軟な体制があったからこそ、
読者としても複数の“解釈”を同時に楽しむという贅沢が叶ったのです。
それぞれの版にしか描かれない表情、息遣い、余白──
そういう違いを見つけながら読むのも、この作品の深い魅力だと思います。
『薬屋のひとりごと』アニメは漫画のどこまで進んだ?
第1期アニメの対応巻・対応話を解説
2023年10月から2024年3月まで放送されたアニメ第1期は、全24話構成。
この24話で描かれたのは、漫画版でいうと以下の範囲にあたります。
- ビッグガンガン版:第1巻〜第8巻中盤まで
- サンデーGX版:第1巻〜第6巻終盤まで
つまり、どちらの漫画版も、アニメの続きは“9巻以降”から読めばOKということになります。
アニメで物語に惹かれた人にとっては、“ちょうどいい入り口”が漫画9巻というわけです。
アニメから原作へ入る人への注意点
アニメではテンポよく進行していた部分も、漫画ではさらに丁寧な描写が加えられていたり、
キャラの心理描写がより深く描かれていたりすることがあります。
特に、壬氏の複雑な感情や、猫猫の“無表情の裏にある揺らぎ”などは、
漫画だからこそ細やかに読み取れる表現も多いです。
アニメで好きになった人にこそ、漫画版は“もう一つの視点”としてじっくり味わってほしいと感じます。
そして、アニメではまだ語られていない“その先”の物語──
それは今まさに、連載の中で描かれ続けています。
今から読む人へ:どこから読めばいい?
アニメ視聴済の人が読むべき巻・話
もしあなたがアニメ第1期をすべて見終えたばかりなら、次に読むべきは漫画の「第9巻以降」です。
特にビッグガンガン版では、園遊会の事件から新たな人間関係が動き出します。
サンデーGX版を選ぶ場合も、アニメの続きに該当するのは第7巻以降。
物語のトーンが少しずつ変わり始め、猫猫の“医術”や“知識”が政治や権力と交差していく流れに引き込まれることでしょう。
どちらの漫画版を選ぶべきか問題
読者の間でたびたび話題になるのが、「どっちの漫画版を読めばいいの?」という問題。
それぞれに魅力があり、選び方は“好み”と“視点”次第です。
- ビッグガンガン版(ねこクラゲ):
柔らかいタッチで読みやすく、表情の変化が細やか。
キャラの「感情の揺れ」を繊細に味わいたい人におすすめ。 - サンデーGX版(倉田三ノ路):
リアルな線と重厚な空気感が魅力。
宮廷の陰影や事件の緊張感をしっかり堪能したい人向き。
どちらを読んでも、“猫猫という少女の知性と孤独”は変わりません。
迷ったら、試し読みで直感に従うのも一つの方法。
あなたが一番しっくりくる“読み方”が、正解なのだと思います。
まとめ:『薬屋のひとりごと』はまだまだ終わらない
『薬屋のひとりごと』という物語は、まだ“途中”にあります。
完結していない──それは時に焦らしさを感じさせるけれど、
その「続きがある」という事実は、この世界がまだ生きている証でもあります。
スクエニ版とサンデーGX版、それぞれのペースで物語は進み、
猫猫の知恵と静かな勇気が、読み手の心に“何か”を残していく──
そんな連載漫画としての魅力が、この作品には詰まっています。
そして、アニメで『薬屋のひとりごと』に出会ったあなたへ。
その続きを、“文字と絵”でじっくり味わう時間は、きっとあなた自身の感性を豊かにしてくれるはずです。
まだ終わっていない。
だからこそ、一緒に待ち、一緒に歩ける楽しみがある。
そう思える物語に出会えたことが、何よりの幸福なのかもしれません。
この記事のまとめ
- 漫画『薬屋のひとりごと』は現在も完結していない
- スクエニ版は15巻、サンデーGX版は19巻まで刊行中
- 漫画連載は2017年に両出版社から同時に開始
- アニメ第1期は漫画8巻あたりまでをカバー
- アニメ続きは9巻以降から読むのがおすすめ
- 2つの漫画版は作画も演出も異なり別視点で楽しめる